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2010年から現在に至るまで

歴史的3冠

 2009-2010シーズン、FCバイエルンはルイス・ファン・ハールを監督に任命した。その前シーズンに、AZを率いてオランダリーグ優勝を果たした人物だ。だが、新顔はファン・ハールだけではない。2009年夏、その他にもゼーベナー通りは新しい選手の顔があった。レアル・マドリードからアリアン・ロッベン、VFB シュツットガルトからマリオ・ゴメスがバイエルンに加入した。

 ファン・ハールは、バイエルンユース育ちの選手もトップチームのメンバーに招集した。当時、まだ無名だったが才能の片鱗を見せていたトーマス・ミュラーとホルガー・バドシュトゥーバーをプレシーズンに起用。するとこの青年たちは、シーズンを重ねるごとに成長して、現在バイエルンとドイツ代表の中心メンバーとして活躍している。

2010年、ファン・ハール監督と共に2冠達成

 シーズンが開幕し、バイエルンは試合をする度にファンを興奮させる魅力的な攻撃サッカーを披露し始めた。結果はすぐに目に見える物となり、2009-2010シーズン、ブンデスリーガ優勝とドイツカップ優勝の2冠を達成した。マドリードで開催されたチャンピオンズリーグ決勝戦、対インテル・ミラノ戦に2-0で敗戦し3冠とはならなかったが、バイエルン史上最も成功したシーズンでもあった。

 2009年、ウニ・ヘーネスが新しいポジションに就く。30年間バイエルンのGMを勤めたへーネスは、2009年の9月にあのフランツ・ベッケンバウアーから会長職を引き継ぎ、新しいFCバイエルンの会長に就任した。

ファン・ハール解任、新監督にヨンカー

 2010-2011シーズンが始まり、バイエルンは幸先良くシャルケとのスーパー・カップに2-0の勝利を収め、1つ目のタイトルを手にした。しかし、そのシーズンで獲得したのはそのタイトルだけに留まる。ドイツカップでは、準決勝でシャルケに敗れ、チャンピオンズリーグ決勝トーナメントは16強でインテル・ミラノに敗れた。

 そしてブンデスリーガでも、昨シーズンの王者バイエルンが、チャンピオンズリーグ出場圏内すらも危ういシーズンを過ごしていた。そして2011年4月にファン・ハール監督は解任され、アシスタントコーチを務めていたアンドリース・ヨンカーが暫定監督に就任し、バイエルンをチャンピオンズリーグ予選出場権が得られる3位まで引き上げた。

 2011年の夏にユップ・ハインケスがキャリア3度目となるFCバイエルン監督に就任。66歳のハインケスが2-0と1-0でFCチューリッヒに勝利し、チャンピオンズリーグ本戦の出場権の獲得に成功する。そして素晴らしいパフォーマンスでグループリーグを突破し、FCバーゼル(べスト16)、FCマルセイユ(ベスト8)、レアル・マドリード(ベスト4)と破竹の勢いで、アリアンツ・アレーナで開催された2012年チャンピオンズリーグ決勝に辿り着いた。

本拠地でのドラマ

 ホームグラウンドでチャンピオンズリーグ決勝を迎えたバイエルン。対戦相手はプレミアリーグの強豪チェルシーだった。バイエルンが終始ゲームを支配するも、スコアは1-1のまま延長戦まで進み、そして最後はPK戦でチェルシーが、バイエルンに勝利した。

 ホームグラウンドでチャンピオンズリーグトロフィーを掲げる夢が途絶えた後のバイエルンの失望感は、とてつもなかった。ハインケスは、3大会すべてを2位で終えた。リーグ戦とドイツカップは、ボルシア・ドルトムントに王者の座を奪われた。

 しかし、3つの大会すべてを2位で終えた翌年のバイエルンは、クラブ史上最高の成績を残すことになる。それは、マティアス・ザマーがクリスティアン・ネルリンガーからスポーツ・ディレクターを引き継いだことに起因する。そして、バイエルンのタイトルへの渇望は、潤されていく。

苦い失望後の素晴らしい功績

 翌シーズンは、前年国内2冠を達成したボルシア・ドルトムントとのスーパー・カップ戦の勝利から始まった。後のシーズン最後に“スーパー・バイエルン“と呼ばれるようになるチームは、リーグ戦を席巻した。23度目のブンデスリーガ優勝を第28節で決めたのだ。ハインケス率いるバイエルンは、2位のボルシア・ドルトムントに25ポイント差をつける、勝点91で優勝した。そして新しい記録も誕生した。29勝、得失点差80、シーズン通して18失点という驚異的な数字を残した。

 そして、チャンピオンズリーグトロフィーを掲げるというバイエルンの決心が、結果になって現れる。チャンピオンズリーグ準決勝でバルセロナと対戦したバイエルンは、合計スコア7-0(ホーム戦4-0、アウェイ戦3-0)で決勝に駒を進めた。あのミュンヘンの悲劇から、場所はイングランドのウェンブリー・スタジアムに移った。そして、そこでアリエン・ロッベンがマン・オブ・ザ・マッチの活躍を世界に見せつける。チャンピオンズリーグ決勝対戦相手はボルシア・ドルトムント。この夏、物議の中心にいたオランダ人が89分にスコアを2-1とする決勝ゴールを決め、バイエルンは12年ぶり5度目のチャンピオンズリーグトロフィーを手にした。

 ドイツカップでは、前年王者のボルシア・ドルトムントを準々決勝で退くと、準決勝でVfLヴォルフスブルクを6-1で下し、7月1日に行われるベルリンのオリンピック・スタジアムへの決勝進出を決める。対戦相手は、ドイツカップ優勝に燃えるVfBシュツットガルトだった。しかし、バイエルンはVfBシュツットガルトを寄せ付けず、ドイツカップを制覇する。そして、ヨーロッパのサッカーチームでは7番目、ドイツでは初の3冠を達成した。

 2013-14シーズンから、スペイン人のジョゼップ・グアルディオラがユップ・ハインケスの後任としてバイエルン監督に就任する。さらに、ドイツ代表マリオ・ゲッツェが、バイエルンに加入した。

FCバイエルンの歴史