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忍耐強いファン・ハール

「まだ準備期間だ」

最高気温34℃とこの夏最も暑い日となった木曜、ファン・ハールは一瞬午前中にトレーニングを行おうかと考えたほどだったが、結局トレーニングは予定通り午後に行われた。「脚ではなく頭を使ってトレーニングを行った。随所に休憩を入れ、たくさん水分補給を行った。選手たちは集中力を保つのに苦労していたが、うまくやってくれたよ。」と、トレーニングの様子を語る監督

ファン・ハールのもとで行われるトレーニング中のみにゲームには中断が付き物で、そのたびに集中的な話し合いが行われる。パスミスや走り込みのミスなどを見つけると、監督が「恐怖の笛」を吹いて選手たちを一堂に集めるという。その後で2~3分、ミスに対する改善策を説明するそうだ。その代わり、見事なプレーに対しては大声で賛辞が送られるという。

ファン・ハールの哲学は、スピーディーなパス回しで成り立っている。「毎日トレーニング場で見ることができる。」と、監督の厳しい視線の下、フィリップ・ラームやチームメイトたちが15分から20分ほど、同じトレーニング内容を繰り返す姿が見られるそうだ。また、大声で監督のコメントも飛んでくる。「調整は重要だ。パスのスピードを、パスを要求する選手に合わせなければいけない。」と、ファン・ハール。

新しい監督に10人の新しい選手。木曜、ファン・ハールは改めて、チームがまだ成長段階にあることを強調した。「多くの選手が怪我をしていることもあり、まだ準備期間は終了していない。残念なことだが。」と、監督。マルク・ファン・ボンメル、マルティン・デミチェリス、ルカ・トーニ、そしてフランク・リベリーが現在故障中。「要となる選手」(ファン・ハール談)が4人も戦線離脱を余儀なくされている状態だ。

クロスはよく上がるが、受け手がいない

チーム成功の鍵を握るリベリー不在の今、ファン・ハールは現時点でベストとされるメンバー起用と戦術の組立てを行っている。ゲームメーカーとしてはトーマス・ミュラーやアレクサンダー・バウムヨハン、ホセ・ソサの3人が代わる代わる起用されている。これについてファン・ハールは、「私はまだ誰のプレースタイルがチームに一番しっくりくるか、色々試しているところだ。」と語っている。

一番大きな問題となっているのが、ゴールチャンスを活かすこと。「ブンデスリーガ最初の2試合では50本ほどのクロスが上がっている。FCB以外でこれほどクロスを上げたチームはないと思うが、肝心のゴール数は2止まりだ。これは少なすぎる。攻撃のチャンスはしっかり作れているのに、センターを通したパスという最終段階でチームとして機能していない。これを改善しなければならない。」と話すファン・ハールは、この2試合を通じたFW陣の相手ゴール前でのプレーも物足りなかったとし、こう語っている。「この点は改善してみせるよ。」

これまでのFCBの成績はあまり満足のいくものではないが、チームの成長という点に関して、特に守備において監督はそれなりに満足しているようだ。「われわれ相手にした相手チームのゴールチャンスなど、片手で数えられるほどだ。思い描いているようなサッカーをここで実現するにはまだやらなければならないことが山のようにあり、まだまだ時間が必要だ。」と、語っている。