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インタビュー:ハインケス(前編)

インタビュー:ハインケス(前編)

一年の内、今この時期にスイッチをいったんオフにする ―ユップ・ハインケス監督とて例外ではない。FCBの総監督は、ここ数日は妻のイーリスと愛犬カンドと共に、メンヒェングラットバッハの近郊の牧場農家を改築した実家でのんびりと羽根をのばしている。なんといっても、精神的にも体力的にも消耗戦となった前季を終えたばかり、無理からぬところだろう。
「数日間いろいろと考えを思いめぐらし、ゆっくり休んでリラックスして回復できることを、誰もがみな嬉しく思っている」と本人はいう。今は、2012/13年シーズンのこれまでを振り返るのにもってこいの時期だともいえる。

FCバイエルンの総監督は、本サイトfcbayern.deのインタビューに丁寧に応えてくれた。この前編では、今季これまでをどのようにハインケスが総括して評価しているのか、昨シーズンとの違いはどこにあるのか、さらにはクリスマス休暇、年明けに控えているカタールキャンプに関するコメントを紹介する。

インタビュー:ユップ・ハインケス(前編)

fcbayern.de:「ハインケス監督、オフに入って初日、二日目は立て続けに抽選会が行なわれましたね。DFBポカールではドルトムント、チャンピオンズリーグではFCアーセナルと対戦しますが、相手が決まった時の心境は?」
ハインケス:「テレビの前で見ていたが、なんとなくドルトムントと当たる予感がしていた。まさに勘が当たった。オーラフ・トーンのことは良く知っているが、彼はいつだって実にスリル溢れる対戦カードを引いてくる(笑)。今回も紛れもなく魅力的な組み合わせとなった。互角の力を誇る両雄がぶつかり合うのだからスリル満点のポカールファイトになるのは間違いない。最後は我々が鼻先の差で勝ち進めることを願っている」

fcbayern.de:「FCアーセナルについては?」
ハインケス:「これこそがチャンピオンズリーグ! アーセナルはイングランド屈指の伝統を誇るクラブ。常に攻撃的なサッカーを展開し、イングランドの国内リーグでは何年にもわたり上位に君臨し続けている。だが高い目標を持つ我々には、間違いなく勝ち進むだけの実力がある」

fcbayern.de:「前季の素晴しいパフォーマンスを維持することができればチャンスは大きいように感じます。前季を終え、これまでをどう総括していますか」
ハインケス:「チームがここまで成長してくれて本当に嬉しく思う。ずば抜けた前季を戦うことができた。勝ち点もそうだが、何よりも得失点差に注目してもらいたい。44ゴールに対して喫した失点はわずかに7。チーム全体を称賛したい」

fcbayern.de:「これまでに、これ以上のチームの指揮を執った経験は?」
ハインケス:「この質問には、シーズンが終わってから答えることにしよう。だが言うまでもなく、現状からしてすでに注目に値するのでは」

fcbayern.de:「この夏、昨シーズンの分析結果から、今季に向けて具体的にどの点を改善したのか教えて下さい」
ハインケス:「FCバイエルンは2年連続で無冠に終わった。そんなことは、このクラブとしては到底受け入れられないこと、クラブの関係者全員の目を覚ますきっかけとなった。全員がより丹念に、より注意深く、よりプロフェッショナルに、そしてより集中して仕事に取り組むようになった。選手たちも今季はみなスタンドプレーを抑え、チームプレーを最優先している。チームの精神力には感服する」

fcbayern.de:「監督自身も変わられた?」
ハインケス:「私は昨シーズンと同じ意気込みと、情熱と、細心さをもって自分の仕事に取り組んでいる。無論、たとえ数パーセントに過ぎなかろうが、少しでも上をめざし日々の仕事からディテールに拘っていくように心がけている。大変な作業だが、そうした努力が結果に表れている」

fcbayern.de:「チームもタイトルに飢えているのでは?」
ハインケス:「誰をも得心させる結果を残した前季がそれを物語っているだろう。だが、チームはこのハングリー精神とタイトルへの意欲を来年に持ちこさなくてはならない。それが私の何よりの願いであり、カタールキャンプでも彼らには真っ先にはっきりと伝えるつもりだ。これまで通り続けていかなくてはならない。私は1寸たりとも進路を変えるつもりはない」

fcbayern.de:「2012年FCバイエルンは公式戦54試合を戦いました。アウクスブルクとのポカール戦を終えた時はオフが待ち遠しかったのでは?」
ハインケス:「違いない。選手たちもオフを待ち望んでいた。FCバイエルンのプロ選手はサッカー以外にも様々な仕事をこなさなくてはならないからね。それに代表戦も加わるのだから、非常にキツい。数日間いろいろと考えを思いめぐらし、ゆっくり休んでリラックスして回復できることを、誰もがみな嬉しく思っている」