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「素晴らしい偉業」

ハインケス、金字塔を打ち立てた

 「ユップ、ユップ、ユップ!」シンボル的なシーンだった。優勝祝賀会の席で、バイエルン監督ユップ・ハインケスは、招待客に挨拶を4度もしなければならなかった。チームと勝ち取ったことの喜びが言葉に込められ、チームもシュプレヒコールで答えた。どれだけ強く監督とチームが共に成長を遂げけてきたのか、またどれだけの感謝をハインケスにされているかが現れていた。

 「ユップ・ハインケスは素晴らしい偉業をしてのけた。本当に心から感謝したい」と会長のウリ・ヘーネスは話し、トーマス・ミュラーは監督のために「特別に嬉しい」と喜んだ。ドルトムント監督のユルゲン・クロップも「ユップを本当に祝福したい。素晴らしい監督であり、素晴らしい人間だ」と称賛した。

 チャンピオンズリーグ優勝を果たしたユップ・ハインケスは、サッカー史にその名を刻み込んだ。エルンスト・ハッペル(1970年フェイエノールト・ロッテルダムで、1983年ハンブルガーSVで優勝)、オットマー・ヒッツフェルト(1997年ボルシア・ドルトムントで、2001年FCバイエルンで優勝)、ホセ・モウリーニョ(2004年FCポルトで、2010年インテル・ミランで優勝)と並び、史上4人目となる、異なるクラブでチャンピオンズリーグ優勝を果たした監督となった。「もちろん監督キャリアのハイライトだ」とハインケスは満足気に話した。

 バスティアン・シュバインシュタイガーは「この成功の大部分は監督によるものだ」と認めた。代表監督ヨアヒム・レーヴも「特にユップ・ハインケスを祝福したい」と言葉を送った。DFB会長ヴォルフガング・ニールスバッハは「古くからの友人であるユップ・ハインケスの、偉大なる監督キャリアの最後をこの成功で讃えられたのが嬉しい」と語った。

偉大なタイトル獲得歴

 これまでのキャリア、特に今シーズンにおけるハインケスの仕事ぶりは「感銘に値する」「唯一無二」「普通ではない」と称賛されるものだろう。選手時代にワールドカップ・欧州選手権優勝、UEFA杯優勝、ブンデスリーガ優勝歴がある。監督として各リーグ優勝に加え、2つのCL優勝歴が続く。

 ハインケスよりも多く決勝の舞台にたどり着いた監督は他にもいる(アレックス・ファーガソン、ホセ・モウリーニョ、オットマー・ヒッツフェルト、カルロ・アンチェロッティ)。しかしハインケスはチャンピオンズリーグに参戦した直近3シーズンで全て決勝にたどり着いている。

これまでになかった次元

 「普通ならば、何かに対して”あれは普通ではない“などとは言わない。しかしあれ(決勝戦)が特別なものではないというのには、私は否認する。決勝の舞台をとても楽しみにしている。私個人としてもだ」と試合前に語っていた。

 最終的に監督の喜びと満足は満たされた。「特にFCバイエルン・ミュンヘンというクラブ、私のチームのために嬉しく思う。なぜなら我々は、このレベルでこれまでなかったところに達成することができたからだ。今シーズン最初のころと比べて多くの点で改善され、修正された。我々はこれまで体験したことがないほど素晴らしいチームスピリッツを持っていた。誰が出てもおかしくはない23人のトップレベルの選手が、最後まで自分たちの仕事をやり遂げた。誰も外に外れなかった。この互いに素晴らしく理解し合うチーム力が我々の成功の秘密だ」と振り返った。

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