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あと一度だけ、力を振り絞れ

FCB、「またとないチャンス」を活かせ

ヤシの木、海、太陽 — モロッコはドイツの厳しい冬を忘れて、心身ともにリラックスするにはもってこいの場所。もっともFCバイエルンは、クリスマスを数日後に控えるというのに尚もバケーションとはかけ離れたパフォーマンスを発揮、昨日火曜の夜はクラブワールドカップ準決勝で広州恒大相手に3-0(前半2-0)と快勝した。21日(土)、マラケシュでの決勝戦に勝つことができれば、FCバイエルンは「世界最強」の称号を手にすることになる。
「悪くない」とトニ・クロースは語った。

だがそれも、言うまでもなく試合に勝たなければ話にすらならない。ペップ・グアルディオラ率いるFCBは、アガディールでアジア王者の広州恒大と対戦した準決勝を快勝し、バイエルンサポーターの期待を大きく膨らませた。
「とても満足している」というグアルディオラも、選手たちが「真剣に対処してくれた。高いボール支配率でゲームをコントロールし、カウンターもほとんど許さなかった」とチームを称賛した。スポーツディレクターのマティアス・ザマーは、手抜きなしでプレーしたチームを見て「ハッピー」だと感想を述べた。

マルセロ・リッピ監督率いる広州恒大は、最初の15分間こそバイエルンを苦しめたが、ミュンヘンのエンジンに火がついた後は、フランク・リベリー(前半41分)が先制点を奪い、勝利への布石を打った。その後はFCBの《マリオブラザース》—マリオ・マンジュキッチ(前半44分)とマリオ・ゲッツェ(後半2分)がさらに点差を広げた。先制点を決めたリベリーが後半フィールドを後にしたとき、モロッコのサポーターから盛大な拍手が贈られた。

マルセロ・リッピ、脱帽

「とても集中してプレーをしていた」と分析するクロースが言うように「ゴールは時間の問題」だった。キャプテンのフィリップ・ラームは、しっかりとしたメンタルで試合に臨めたことが勝利への「基礎となり、集中してプレーできたことが、最大の武器となった」と見ている。広州恒大は、バイエルンが要所要所で見せた素晴らしいコンビネーションプレーを止めることはできず、終わってみれば3-0よりもさらに点差が開いてもおかしくない試合となった。イタリアをワールドカップ優勝に導いた経験を持つリッピ監督も、試合後にはFCBの「支配力から抜け出すすべを見出せなかった。今日の試合では、世界最強のチームと、そうではないチームとの差が一目瞭然だった」と認め、バイエルンに敬意を表した。

真の世界一の「名誉あるタイトル」(グアルディオラ)を手にするまで、あと一勝。
「またとないチャンスかもしれない」と述べたグアルディオラは「この決勝戦はユップと彼のチームのもの」と続けた。FCBには、世界一を手にした時の感動を一度経験している選手もいる。クラウディオ・ピサーロは、2001年チャンピオンズリーグ優勝後、東京でボカ・ジュニオールズを倒してトヨタカップを制した経験を持つ。

「バイエルンで初めて手にしたタイトルだった」と、ペルー代表のピサーロは当時を振り返り、こう続けた。
「スーパーゲームだった。サミ・クフールが決勝点を決めた」
あのときの雰囲気は鳥肌ものだったとピサーロは嬉しそうに語る。あれから12年、ピサーロは再びバイエルンで世界一のトロフィーに王手をかけている。2013年を締めくくる最後の一戦で、FCBのスター選手たちは疲れを吹き飛ばして全力疾走を見せてくれそうだ。
「誰もがこのタイトルを欲している。獲得してはじめてすっきりと冬休みを迎えられる」とラームは語る。