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「特別な瞬間」

さらなる高みを目指して

その瞬間に肩の荷が下りた。マリオ・ゲッツェが昨日の試合で2点目を決めた瞬間、ペップ・グアルディオラは腕を高く突き上げて、小さな笑みが顔からこぼれ出た。しかし、数秒もすると普段の仕事モードに戻った同指揮官は、ダヴィド・アラバにすぐ細かい指示を送っていた。だが21時50分、リーグ優勝が100%決定すると再び表情が緩んだ。グアルディオラは自身初のブンデスリーガ優勝を果たした。それもFCバイエルンミュンヘンとともに!

「私にとってそれは、とても特別な瞬間だった」と、ペップがベルリンのオリンピアシュターディオンでコメント。そして「私にこの場所を与え、このずば抜けた選手たちの監督を任せてくれたクラブに心から感謝したい」と、ウリ・ヘーネス、カール=ハインツ・ルンメニゲ、マティアス・ザマーに感謝の意を述べた。ペップ・グアルディオラは謙虚で落ち着きのある男。もちろん彼が自分のことを褒めることはない。それをするのは他の者の仕事であり、今回で言えばマティアス・ザマーだ。

「私が強調できることは、ユップ・ハインケスが昨年築き上げたものを進化させ、さらに少しだけ変えるということは、ペップ・グアルディオラにとってそんなに簡単なことではなかったということ。このクラブに、このチームに見事に合う監督がグアルディオラだということは誰もが思ったことだろう。彼はただの良い専門家というだけでなく、素晴らしい人間である」と、SDザマー。

「もっと前からプレスを」

国内タイトルと限定すれば、スペインを除いては今回のドイツ・マイスターがグアルディオラにとって初めての国内タイトルとなる。同監督指揮のもと、毎日ともにトレーニングを積んでいる選手たちの同監督に対する意見は一致。「ペップ・グアルディオラがいてくれて嬉しい。彼は僕たちを成長させてくれる」と話したのはマヌエル・ノイアー。さらに同僚のトニ・クロースは、「信じられないほど真剣に打ち込み、厳密で詳細に拘る。その上とても人間味があり好感を持てる。彼と一緒に働くことは印象的だ」とグアルディオラの人間性を賞賛した。

ただし、グアルディオラが昨シーズンからハインケスのもとで3冠を獲っているバイエルンを、「プレー」と「結果を出す」という両面でさらに高いレベルを引き上げることに成功したのは、偶然などではない。「ボールを持った時の攻守の切り替えをさらに早くする。ボールを失ったときもすぐにプレスを掛けて取り返したい」と、今後の課題を見据えるクロース。アリエン・ロッベンにとっても「僕たちがさらに支配率を上げて、もっと前からプレスを掛けたこと」が、最大の修正点となった。

CLやDFBポカールが今後どうなろうと、現段階ですでにこれ以上ないシーズンを経験しているグアルディオラ。同監督が就任したタイミングにいて「3冠を達成したばかりのチームに監督として来ることは簡単ではない」と理解を示しすクロース。タイトルを積み重ねるために、まさに正しい道を選択してきたグアルディオラにとって、この国内タイトルはその報いである。ベルリンでの夜に赤ワインと白ワインを少しずつ堪能した同指揮官だが、それ以上羽目をはずすことはなかった。それもそのはず。グアルディオラにとってここはまだ通過点なのだから。