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「天才的な名将」

「ずば抜けたシーズン」に更なる王冠を

首都ベルリンの中心にあるドイツ・テレコム支局の舞台に立つ選手たちは、クタクタに疲れながらも大きな満足感に満たされた表情を浮かべていた。だがその舞台には、FCB就任初年度にいきなりダブル(リーグ戦とカップ戦の2冠)を達成した、優勝請負人でありアーキテクトであるペップ・グアルディオラの姿はまだなかった。

「みんな良くやってくれた」とヘルマン・ゲルランドはチームを賞賛すると、「だが天才的な名将の存在を忘れてはならない」と続け、グアルディオラの登壇シーンを盛り上げた。この瞬間を待ってましたと言わんばかりに、グアルディオラは心底満足げに舞台に上った。FCBに携わった全ての人々に歓喜をもたらした、ボルシア・ドルトムントを延長の末2-0(90分間の末0-0)で下して勝ち取ったDFBポカール(ドイツカップ)のタイトルを喜んでいたのは、誰よりも監督のグアルディオラだったかもしれない。

「ペップ、君はFCバイエルンにとり最高の監督だ」とカール=ハインツ・ルンメニゲは初年度にして4つのタイトルを獲得したスペイン人を褒め倒した。欧州スーパーカップとクラブワールドカップを制したチームは「目にも留まらぬスピードでマイスターに輝き、ついでにポカール(カップ)優勝も決めてくれた」とルンメニゲは自慢げに続けた。昨日土曜の夜、勝利をもたらしたのはグアルディオラの思い切った策だった。ハヴィ・マルティネスのずば抜けたパフォーマンスもあり、スリーバックが見事にはまったのであった。

「あのようなチームと対戦した今季最後の試合に勝つことができたのはファンタスティックだ」とグアルディオラは喜んだ。今回ばかりはいつものペップ・サッカーとは違ったが、チームは指揮官のゲームプランを強靭なメンタリティーで忠実に実行してみせた。
「一人一人が仲間のために全力で戦った結果だ。素晴らしい。今日はずば抜けたチーム力を発揮できた」とジェローム・ボアテングは総括した。昨夜先制点を決めチームを勝利へと導いたアリエン・ロッベン(延長後半2分)も「みな持っている物を全て出し切り、ぶっ倒れるまで戦った」とチームのファイティングスピリッツを賞賛した。

「最後の力を振り絞り」

延長後半アディショナルタイムのトーマス・ミュラーのだめ押しとなった追加点は、まさにバイエルンの強靭なメンタルが生んだゴールだった。ラームは、何度も足がつり「もう身動きすら取れない状態」だったのに、ミュラーは「最後の力を振り絞り」ドルトムントゴールに向けいっしぐらに舵を切り「どうにかしてボールを押し込んだ」と振り返った。ミュラーのゴールで勝利を確信したチームは、クラブ史上17回目のカップ優勝への喜びを爆発させた。

「ずば抜けたシーズンだった」とルンメニゲは深夜の祝勝会で述べ、ラームは「見せつけてやった」と満足げに語った。ラームは、早い時間帯に負傷離脱を余儀なくされたが、試合後の表彰式では無事に優勝トロフィーをベルリンの夜空高くへと掲げることができた。キャプテンはさらに「今日はホルガー(バドシュトゥーバー)のような選手たちも現地で応援し、一緒に祝うことができてとても良かった。これがチームスポーツというものだ」と嬉しそうに付け加えた。感動的な夜は、最後はグアルディオラの言葉で幕を閉じた。
「私はとても、とても誇りに思う」