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W杯

世界クラスのミュラー、筋肉はないが・・・

ネイマール、アリエン・ロッベン、ロビン・ファン・ペルシー、カリム・ベンゼマとそうそうたる選手たちが2得点を挙げた中で、トーマス・ミュラーが3得点を奪取した。南アフリカ前回大会の得点王ミュラーは、初戦でハットトリックを達成し、一気に得点ランキングの首位に躍り出た。「今のところW杯では悪くないプレーができている。だが、次の試合でも3点取れるとは思っていない」と、4-0で勝利したポルトガル戦後にミュラーがコメント。しかし、最後に「でもチャンレジはする」と付け加えた。

まさに“ミュラー”らしいコメントと言えるだろう。W杯開催前にバイエルンとの契約を2019年まで延長したばかりの同選手は、常に思ったこと口にして場を盛り上げてくれる。だが、サルヴァドールのフォンテ・ノヴァ・アレーナでも目の当たりにしたように、ピッチ上でミュラーを軽く見ることこは取り返しのつかないミスとなる。昨日の試合ではPKを皮切りに得点を重ねたミュラーだが、実は代表戦で挙げた最初の3ゴールも全てPKによるものだった。同選手が82分にピッチを去ったとき、観客は拍手喝采で見送っている。ミュラーのMOM選出に文句を言う者はいないだろう。

そして、ファンだけでなく自分の監督をも唖然とさせたミュラー。同選手のワントップ起用について「とても、とても良かった」と満足を示し、さらに以下のように絶賛した。

「トーマスのプレースタイルは全くオーソドックスなものではない気がする。監督としても、彼がどの選択をするのかたまにわからなくなる。彼の頭の中にあるのは、とにかく如何にしてゴールを決めるかだけだ。誰も予想していないところで、ニアポストに行ってシュートを放ったり、ペナルティーエリア内ではなぜか常に存在感がある。得点感覚、その状況に応じた適切な嗅覚は特別に抜きん出ている」

“やっかいな選手”

ポルトガル戦でミュラーは、まず12分にPKからゴールを挙げ、前半アディショナルタイムには左足で追加点を奪う。さらに78分にラッキーゴールを挙げてハットトリックを達成。W杯7試合出場の同選手は、これまでの通算ゴール数を5から8まで伸ばし、W杯得点ランキングでルディ・フェラーに並んだ。そして、9ゴールを保持しているウーヴェ・ゼーラーとカール=ハインツ・ルンメニゲも射程距離に捕らえている。

マヌエル・ノイアーがバイエルンのチームメイトについて、「彼は素晴らしい嗅覚と、ゴールに対する貪欲な気持ちも持ち合わせている」と称賛し、ジェローム・ボアテングも同選手のパフォーマンスを「単純に世界クラス」と評価したあと、「彼は実際にやるとやっかいな選手だ。それは誰もがわかっているし、リスペクトしている部分でもある」と絶賛。さらにミュラーの得点力をこう解析した。「あれだけ細いと、ディフェンダーは掴み辛いし、どこに筋肉があるのかわからない」。

その細長い足からは想像もできないような走行距離も、勝利の要因に繋がっていた。「ワントップとして走り回り、ディフェンスを掻き回した。それにより何度も穴ができて、ゲッツェやエージルのような選手がその穴をついていた」と、レーヴ監督も称賛。常に動き回り、捕まえることが出来ず、最高の得点感覚を持つ選手。ディエゴ・マラドーナも試合後にこう述べた。「彼は筋肉がないが、今日はとても力強いプレーをしていた」。