presented by
Menu
「力業だった」

「この勝利がさらにチームの絆を強くする」

ペップ・グアルディオラは、少なくとも表面上は平然とした様子で座っていた。チームがそこから斜め左の方向約50メートルの場所で伸るか反るかの勝負をしている間、同監督は木の折りたたみ椅子に腰掛けていた。シュートとゴールが繰り返された結果、5本中5本のPKを決めたバイエルン。どうやらグアルディオラのメンタルの強さが選手たちにも伝播したようだ。もちろん、ヨシップ・ドルミッチがゴール隅に蹴りこんだシュートを防いだマヌエル・ノイアーも例外ではない。そして、メンバーの負傷離脱に苦しむバイエルンが、レヴァークーゼンで行われた4月8日(木)のこの試合をPK戦の末に制し(5-3)、DFBポカール準決勝進出を決めた。

ダンテは、「僕たちは一丸となって戦ったし、チームスピリットが素晴らしかった。このようにして、ひとつの勝利がさらにチームの絆を強くする」と勝因をまとめた。バイエルンは、先週のドルトムント戦ですでに多数の主力選手の穴を埋めなければならなかったが、それに加え今回はバスティアン・シュヴァインシュタイガーもが欠場した。さらに、メディ・ベナティアが大腿部の問題により早い時間にピッチを退いている。ベナティアに代わって出場したセバスティアン・ローデは、「多くの主力メンバーを怪我で欠いている状態でも、僕たちは勝てると思われている。だから、情熱と闘志を示すことが大切なんだ」と難しい状況の中でチームが勝ち進んだことを喜んだ。

そしてバイエルンは勝利を掴み取った! しかしローデが言う通り、レヴァークーゼンは「予想通りの難敵」らしいパフォーマンスを見せていた。特に立ち上がり、レヴァークーゼンはバイエルンを苦しめたが、およそ30分が経過するとバイエルンが優勢になっていった。ダンテは「緊張が途切れない試合だった」と分析し、ノイアーは「誰もミスをしたくなかったし、みんなそれを分かっていた。あれは力業だった」と試合を振り返った。

チアゴ「申し訳ない」

だが両チームともに、PK戦にもつれ込む前に試合を決定付けるチャンスはあった。ジェローム・ボアテングは、「レヴァークーゼンには1、2回決定的なチャンスがあったし、僕たちには4回あった」と話した。後半、1度ボールがレヴァークーゼンのゴールネットを揺らす場面があったが、主審のフェリックス・ツヴァイヤーは、ヘッドを放ったFWロベルト・レヴァンドフスキにファールの判定を下した。レヴァークーゼンにとってはラッキーだった。

レヴァークーゼンのSDルディ・フェラーも、「もう少しでゴールといった場面もあり、あわや退場の場面もありという、素晴らしいポカール戦だった。レヴァンドフスキのゴールは認められるべきだね」と明かしつつ、「しかし、私が思うにチアゴのプレーは退場に値するものだった」と苦言を呈した。シュート直前にシュテファン・キースリングに対して足を高く上げたチアゴのプレーがレッドカードの処分を受けていたら、レヴァークーゼンファンは復帰直後のチアゴにブーイングを浴びせることはしなかっただろう。チアゴは、「申し訳ないと思っている。キースリングには何度も謝ったよ。決して意図的なものではなく、単に彼のことが目に入っていなかったんだ」と後悔の念を滲ませた。グアルディオラはその後、チアゴを「最もフェアプレーをするサッカー選手」と評している。

スペイン出身のチアゴは引き続きプレーすることが許され、最後にはPK戦で勝敗を分ける5本目を蹴った。グアルディオラは、椅子に座って事の成り行きを見守った。ローデは、「PK戦の前に監督は、『我々には世界最高のGKがついているのだから、リラックスして蹴れば良い』と言った。そしてその通りになった」と明かした。勝利が決まった瞬間グアルディオラはガッツポーズをし、アシスタントコーチとハグをしてロッカールームに消えた。後で説明したところによると、「単純に疲れていたし、背中が痛かった」そうだ。