presented by
Menu
「信じられないほどの才能」

全てを魅了する「世界レベル」のチアゴ

あれは鳥肌が立った瞬間だった。火曜日の晩、90分間の激闘のあとに電光掲示板が6という数字を映し出し、選手が一緒に手を叩きながらアリアンツ・アレーナのファンが一斉に飛び跳ねて喜びを表した。チアゴは疲弊し切った様子で、しかしとても幸せで満足げな表情を浮かべながらピッチを歩いていた。長期離脱を乗り越え再び姿を現したスペイン代表MFは、「ほとんどパーフェクトな試合だったと思うよ」と、6-1で勝利したFCポルト戦を振り返る。「チームにとって素晴らしい日だ」。

3度にわたる右膝の内側側副靭帯負傷を克服し、371日間の離脱から復帰して3週間も経っていないチアゴにとっては、とりわけ特別な日になったはずだ。同選手が言う「サッカー選手としての新しい人生」は、長期離脱をまったく彷彿させないほどの完璧なスタートを切った。自身の技術レベル、そしてプレーするにあたり重要な自信、このどちらもチアゴはポルト戦でこれ以上ないほどに証明してみせていた。『プレッシャー』という感情は、22歳のこの青年からは感じられない。

「僕たちはこれが好きなんだ。このような試合のために僕たちは生まれた。こういった試合に出場できることを誇りに思う」とチアゴ。身長174cmと小柄なこの男は、ポルトの大柄なディフェンダーとの競り合いから決めたヘディングでのゴールを特別だとは思っていない。「お尻を使うこともできるし、オーバーヘッドで決めたっていい。とにかくゴールを決める、それが一番大事なことだ」と語り、どんな形でもゴールを奪うという姿勢の重要性を強調した。

「中心人物」

チアゴがここ数日で魅了しているのはなにもファンだけではない。クラブの上層部やチームメイトも同じだ。カール=ハインツ・ルンメニゲは、「あの青年が見せるものは世界レベル。信じられないほどの才能の持ち主だ。リーグ戦の残り3分の1でまた戻ってきてくれて嬉しい。彼は試合を決めることができるプレーヤーだ」と絶賛。また、ペップ・グアルディオラもチアゴの「非常に高いクオリティー」について言及し、「だが、特に彼には不安がない。どこでプレーしていてもね。彼は戦士だ」と称賛した。

そしてマヌエル・ノイアーも、「彼は中心人物だ。彼が試合をスピーディーに展開し、ボールを落ち着かせている。それに技術も卓越している」と高く評している。しかし、ここで問題となるのは、果たしてチアゴの体があと数週間、もしくは数ヶ月を持ち堪えてくれるのかという点だ。確かに堂々たるパフォーマンスは見せているが、それでも本人は「まだまだ良くなる」と述べ、100%の状態に達していないことを示唆。だがそれも問題ない。これから待ち受けるビッグマッチに合わせて、100%に持っていってくれるのならば・・・。