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「心臓に悪い試合」

「闘志と特色を示した」バイエルンが準々決勝進出

 イタリアのロック歌手ジャンナ・ナンニーニとエドアルド・ベンナートが、1990年サッカーW杯イタリア大会の公式テーマソングで『ゴールラッシュの摩訶不思議な夜』という歌詞を熱唱したが、26年越しに再び、その曲に相応しい試合をお目にかかれたのではないか。水曜日の晩に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント2回戦FCバイエルン対ユヴェントスの2ndレグは、波乱万丈の展開から最終的にバイエルンが4-2で勝利を収め、準々決勝進出を決めた。

 代表取締役社長カール=ハインツ・ルンメニゲは、試合後に「非常に感情的な試合だった」と述べ、「1stレグとは間逆の意味のデジャブだった」と振り返った。3週間前の初戦では、バイエルンが2-0でリードし、それからユヴェントスが終盤に2-2の同点にまで持ち込んでいた。しかし今回は、バイエルンが2点を追いかける立場に追いやられ、後半アディショナルタイムに延長戦へと持ち込む同点弾を決めた。ルンメニゲは、「心臓に悪いゲーム」と一言で的確にこの一戦を総括した。

全員を驚かせたユーヴェ

 アリアンツ・アレーナに集まった7万人の観客が最初に見たものは、勝利街道を突っ走るユヴェントスの姿だった。ポール・ポグバ(5分)とフアン・クアドラード(28分)によるゴールで、ユーヴェが前半で2点のリードを奪ったのだ。「0-2にされたときは良くなかった。ユーヴェが戦術的に素晴しいプレーをしていたからね。全てが、試合前に予想していた通りにならなかった。だから、全員が少しばかり驚いていたよ」とルンメニゲ。

 バイエルンがずっとユーヴェの牙城を崩せずにいた一方、対戦相手側はダメ押しゴールを決めるチャンスを何度も手にしていた。ルンメニゲは、「3失点目はおそらく我々のチャンピオンズリーグでの夢を断ち切っていただろう」と振り返る。だが、後半の中盤に差し掛かると、バイエルンは再び「勢いを取り戻した」。それには、両監督の選手交代の采配が大きく関係している。

転機となった選手交代

 ユーヴェの監督マッシミリアーノ・アッレグリは、サミ・ケディラ、アルバロ・モラタ、クアドラードの強力な3名を引っ込めた一方、ペップ・グアルディオラはキングスレイ・コマンを投入。するとそのコマンが起点となり、73分のロベルト・レヴァンドフスキのゴールを演出。90分には、トーマス・ミュラーの同点ゴールを自らアシストして見せた。チャンピオンズリーグ通算35ゴール目を決めたミュラーが、「幸いにももう一度チャンスが来て、なんとかそれを決めることができた」とその瞬間を説明した。

 また、グアルディオラの延長に入ってからのチアゴの投入も奏功する。チアゴがピッチに立ってからわずか7分後、ミュラーとのワンツーから勝ち越しゴールを決めると(108分)、110分にはコマンがアリエン・ロッベン・スタイルでダメ押しの4点目を奪取した。ルンメニゲは、「チームは今日、その闘志と特色を示した。このような試合はチームの結びつきを一層強くし、同時に個人の成長を促す」とチームに賛辞を送った。

 だが、次のバイエルンの注目は、金曜日の正午に行われるニヨンでの抽選会に向けられる。FCバルセロナ、レアル・マドリード、パリ・サンジェルマンなど、またしても強豪と対戦する可能性は十分にある。だが、その他の勝ち残っているチームの実力も高く、侮ることはできない。一つだけ確実に言えることは、アリアンツ・アレーナに今季あと一度は必ず『摩訶不思議な夜』が訪れるということだ。