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ゴールなしでも「素晴らしいショー」

「0-0も悪くはない」

 今季、これまでに合わせて118ゴールを挙げているFCバイエルンとボルシア・ドルトムント。中でもロベルト・レヴァンドフスキ、トーマス・ミュラー、ピエール=エメリク・オーバメヤン、ヘンリク・ムヒタリアンの絡んだゴールの数は合計で147にも上る。しかしこの両チームが対峙した土曜日の試合には、まさにこのゴールが欠けていた。リーグトップに君臨するバイエルンと2位ドルトムントというトップチーム同士の試合は0-0に終わったものの、これまでで最高のスコアレスの試合となった。

 ドイツ代表監督のヨアヒム・レーヴは既にハーフタイム中に、「信じられないぐらいテンポが速い。今シーズン見た中で一番の試合だ」とピッチの上の22人に感嘆の声を上げた。そして密度の濃い90分の試合を終えたペップ・グアルディオラも、「ドルトムントとバイエルン、そして観客やドイツサッカーにとっても素晴らしいショーのような試合だった。結果は悪くない。内容も良かった」と総括した。

 そうは言っても、レヴァンドフスキをはじめ、「一つもゴールを挙げられなかった」ことを「残念」に思う選手は多いようだ。チャンスは数多くあった。そのうち最も大きな2回は、スピードに乗って抜け出したダグラス・コスタが放ったシュート(28分)とアルトゥーロ・ビダル(64分)の強烈なボレーだ。しかし両者ともBVBのGKロマン・ビュルキに阻まれてしまった。グアルディオラは「試合に勝てるだけのゴールチャンスは十分にあった」と言い、また、ドルトムントにいくつかチャンスを与えてしまったことも認めた。だがそれについては「当然のこと。この地でカウンターを一つも許さないなど不可能だ」との見解を示した。

「緊張状態は続く」

 バイエルンから見たこの試合の統計データは、シュート本数17:11、ボール保持率63%。特に前半は、5バックという普段と異なるフォーメーションで試合に臨んだドルトムントに、随分頭を悩まされた。「違う形を予想していた」とフィリップ・ラームが言えば、グアルディオラも「残念ながら、バスケットボールと違ってタイムなど使えない。20分か25分経ってやっと、どうすべきか理解できた」と打ち明けた。

 だがその後はFCBが試合の流れをコントロールし、後半はドルトムントをほとんど自陣に寄せ付けなかった。ラームは「後半を考えれば、僕たちが勝利にふさわしかったと言えるかもしれない。だが引き分けも順当だ」と試合を振り返る。そしてミュラーは、「0-0も悪くはない。でも1-0の勝利で僕たちのパフォーマンスが報われたらもっと良かった」と残念そうにコメントした。

 それはそうとしても、この引き分けという結果はバイエルンがリーグ首位の座を守るには十分だった。FCBは引き続き、ドルトムントに5ポイントの勝点差をつけている。ミュラーは「緊張状態は続く。優勝はまだ決まっていない」と気を引き締める。そしてマティアス・ザマーも、「とても良い基盤ができた。ただしこの状態を維持し、この先の試合全てに決勝と思って臨むならばだが」と油断は禁物だと釘を刺した。