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ドイツ人初の4得点

「ゴール=メス」が「大爆発」

ボディーフェイント、シザース、そして恐ろしいまでの瞬発力。あっという間に相手を置き去りにしたのはフランク・リベリー。高速サイドアタッカーは正確なセンタリングを上げ、中央ではマリオ・ゴメスが完璧なフィニッシュを見せた。イギリスの新聞《The Sun》が名字をもじり「ゴール=メス」と名付けたゴメスの文句無しのハットトリック(後半5分、16分、22分)で、アリアンツ・アレーナの魅了された観客は正に既視感を味わったに違いない。実際これらのゴールは、細かい点でしか違わない。後半開始早々ゴメスが決めた4点目は右足の技有りシュート、5点目はヘディング、6点目は左足だった。

バイエルンのセンターフォワードは、7−0でFCバーゼルを圧倒したチャンピオンズリーグ決勝トーナメント一回戦のこの試合で、前半にも1ゴール(前半44分)を決めていることを忘れてはいけない。これによりゴメスは、史上8人目、ドイツ人では初の欧州チャンピオンズリーグの試合で4得点を決めた選手となった。
「信じられない、ずば抜けている、彼の代わりに僕が喜んでいるよ」とはチームメートのアリエン・ロッベンの弁。これにトーマス・ミュラーがこう付け足した。
「彼、大爆発してたね」

2週間半前のホームでの対シャルケ戦では、後半途中に交代したゴメスに「ブーイングが少し」(ハインケス)上がったが、13日(火)夜、バイエルンサポーターは恍惚状態に陥った。ゴメスが決めて、決めて、決めまくるからだ。チャンピオンズリーグ今季通算10ゴールをマークした彼は、バルサのスーパースター、リオネル・メッシ(通算12ゴール)に後一歩のところまで迫っている。欧州チャンピオンズリーグで過去に10ゴール以上決めたのは、メッシとルート・ファン・ニステルローイの2人だけだ。チャンピオンズリーグここ13試合で、ゴメスはなんと通算18ゴールも決めている ― 堂々たる数字だ。

「特にマリオが活躍してくれて喜んでいる。誰でも決めれるような簡単なゴールではなかったからね」とユップ・ハインケス監督は賞賛する。フォワードにとり自覚と自信は命だと66歳の彼は言う。正にこれらの要素をゴメスは取り戻しており、スコアレスのジンクスは先週末のホッフェンハイム戦(7−1)で既に破られていた。ゴメスはこう振り返った。
「ここ数週間は簡単ではなかった。バイエルンではパフォーマンスが今一だと、すぐに3倍、4倍もの批判を浴びせられる」

その過去を、26歳の彼は強靭な神経で乗り越えた。昨日火曜の試合では、チームメートの絶好調ぶりにも助けられた面もある。リベリーは、マッチアップしたマルクス・シュタインヘーファーを赤子の手を捻るかのごとくいなし、教科書どおりのアシストを3回見せた。ロッベンは、チャンピオンズリーグの舞台で自身初となる2ゴールを決めたほか、バイエルンの2点目のシーンでは、ミュラーに完璧なお膳立てをした。
「まるで一種のトランス状態でプレーしているかのようだった」とウリ・ヘーネス会長は目の当たりにした光景を表現した。

順番に振り返ってみよう。序盤戦はロッベンが誰にも止められない快進撃を見せた。前半10分に先制点を決める前にも既にビッグチャンスが2度も訪れていた。
「フィールド上で楽しむとはこういうこと」と述べたオランダ人の彼は、少しずつ本来の調子を取り戻しつつあるようだ。その一方で、前ほどの瞬発力はまだ戻っていないと打ち明け、こう続けた。
「おかしな言い方かもしれないが、今の僕はまだ昔の僕ではない。どんどんよくなっていくけれど」

ミュラー、プレッシャーから解放