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チャンピオンズリーグ対戦相手

二つの顔を持つオリンピック・マルセイユ

対ホッフェンハイム戦7−1、対バーゼル戦7−0、対ヘルタBSC戦6−0。この20ゴールは国外でも注目を浴びた。FCバイエルンに対して抱く畏怖の念も深まった — 特に28日(水)チャンピオンズリーグ準々決勝ファーストレグでドイツのレコルトマイスターと対戦するオリンピック・マルセイユでは。
「テレビでバイエルン対ヘルタ戦の最初の10分を見た後、スイッチを切った。バイエルンのフォワードをどう止めろというのかね? 縛り付けるわけにもいくまい」
フランスのチームの指揮をとるディディエ・デシャン監督の言葉である。

守備的プレーヤーのステファヌ・ムビアの意見も、それに劣らず楽観的とは言い難い。
「バイエルンの攻撃陣を見ると、恐怖心しか覚えない」
自らを過小評価するオリンピック・マルセイユだが、果たしてその真意は? 本サイトfcbayern.deでは、フランスのリーグ・アン2010/11年準優勝チームの現状に迫る。

国内試合の状況:
マルセイユは国内リーグでは期待を大きく裏切り低迷している。リーグ戦で最後に勝利をおさめたのは1月29日の対スタッド・レンヌ戦。これほどひどい成績は33年ぶりだ。当時は後に降格が決定した。今季はそこまではいかずとも、来季のチャンピオンズリーグ予選出場権が与えられる3位とは勝ち点差が13もあり、ヨーロッパリーグ出場権がかかる5位にも勝ち点9差をつけられている。マルセイユは来季の国際大会出場権を完全に失う危機に陥っている。現在リーグ8位のマルセイユに、状況を打開するために残されているのは9試合だけだ。

先週末マルセイユはアウェーのニース戦を1−1のドローに持ち込み、連敗記録(公式戦7試合)だけはストップさせた。
「この結果により状況が大きく変わった訳ではないが、選手には精神的に良かった」とデシャン監督は語った。敗者としてピッチを後にしないですんだのがどれだけ幸運だったかは、両チームのシュート数を比較すれば一目瞭然、マルセイユの2本に対してニースは24本だった。

それによりマルセイユは、今季昇格したばかりのACアジャクシオが記録した一試合当たりの最小シュート数と肩を並べた。この試合マルセイユは、シャルル・カボレが前半終了間際に2枚目のイエローカードで退場したため、45分少々10人での戦いを余儀なくされた。国内の大会で、些細な慰めとなっているのがリーグカップの決勝戦で、マルセイユはオリンピック・リヨンと対戦する。

国際試合の状況:
マルセイユは、チャンピオンズリーグでは、これまで国内と全く違う姿を見せてきた。フランスのチームはFCアーセナル、ボルシア・ドルトムント、オリンピアコス・ピレウスと同組のグループステージを勝ち抜いた。終わってみると、2度も打ち破ったドルトムント(3−0、3−2)よりも上のグループ2位で予選を通過した。

決勝トーナメント一回戦で、マルセイユは万人の予想を覆しインテル・ミラノを退けた。ファーストレグを1−0で勝利、アウェーのリターンマッチでは1−2で敗れはしたが、準々決勝進出を決めた。1993年にチャンピオンズリーグ優勝を飾ったマルセイユにとり、CL準々決勝が導入されてから初めての準々決勝進出であり、19年ぶりの快挙となった。

長所と弱点:
マルセイユは高い守備力を誇る。準々決勝に駒を進めたチームの中で、マルセイユはレアル・マドリード(4失点)に次ぎ2番目に失点が少ない(6失点)チームだ。国内リーグでも4番目の守備力を誇っている。

マルセイユ最大の弱点は、現在の不調だといえる。そのせいでバイエルンの対戦相手の陣営では、自信を喪失しているようにも見える。また攻撃面でも、今季は得点力を欠いている。チャンピオンズリーグここ6試合で決めたのはわずかに5ゴール。これに対してFCBは、例えばバーゼル戦の一試合だけで7ゴールを決めている。ミュンヘンはチャンピオンズリーグではこれまでにマルセイユの倍の得点を決めている(18対9)。

チーム構成:
マルセイユはFCバイエルンとのファーストレグでは主力を2人欠いての戦いを余儀なくされている。ニースでもずば抜けたパフォーマンスを見せ、チャンピオンズリーグのグループステージではドルトムントの攻撃陣を悩ませた守護神スティーブ・マンダンダは、先のインテル・ミラノ戦で2枚のイエローカードを受け退場、今度の試合も出場停止処分を受けている。さらにディフェンスリーダーのスレイマン・ディアワラが、ニース戦で十字靱帯を断裂した。ファーストレグの試合にはイエローカードの累積でもとより出場停止処分を受けていたのだが、この負傷により、その一週間後にミュンヘンで行なわれるリターンマッチへの出場も不可能となった。

ディアワラの穴を埋めるべく、ロド・ファンニがセンターバックにポジションを移すと予想される。一方で守護神マンダンダの代わりはまだ決まっていない模様。というのも、先週赤っ恥をかくはめになった3部リーグのチームとのフランスカップ戦の敗退で見せたセカンドゴールキーパーのジェンナーロ・ブラチリャーノのパフォーマンスがあまりにも酷すぎたために、デシャン監督はFCB戦にサードゴールキーパーで挑むことを検討している、と一部のメディアで報道されているからだ。

マルセイユの攻撃の要となるのは、フォワードのロイク・レミと左サイドアタッカーのアンドレ・アユー。アユーの父アベディ・ペペは、かつて1860ミュンヘンに所属していたことがある。ガーナ出身のアユーは、スピードがあり、強烈な左足を誇る、決定力のある選手だ。ドルトムント戦で奪った6点中3点が彼のゴールだった。一方レミは、フィジカルの強さとフィニッシュが売りの選手。現在彼はマルセイユ最多のリーグ戦通算10ゴールを決めている。