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大きなシーズン後半戦の目標

「できることなら、タイトル全て」を目指すミュラー

 バイエルンのドーハキャンプもラストスパートに差し掛かった月曜日、トーマス・ミュラーはこれまでよりも静かな午前中を過ごしていた。キャンプ5日目に2回の濃密なトレーニングをこなした翌日、ミュラーはリカバリーのみを行い、しかも早めにトレーニングを切り上げた。ミュラーはこれについて、「常にフィットネスコーチと理学療法士と合意している。トレーニングを一度休んだ方が効果的なら、そうした方がいいときがよくある。午後はおそらくまた練習に参加するよ」と説明した。

 ミュラーのトレーニング内容とは対称的に、同選手がアスパイア・アカデミーのフィットネスルームを去り、チームホテルへ向かう道中は非常に騒がしいことになっていた。トレーニングを見学に訪れた観衆が、大きな声でミュラーの名前を呼んでいたのだ。ミュラーは、メンバーの中でも特にサインや写真撮影を求められる人気選手なのだ。

プロになってから最高の記録

 本人は人気の理由について、「ここでの知名度の高さは、W杯のおかげもある。W杯に優勝すると、外国でも自分の位置価値が完全に変わるし、違う見方をされる。2014年以降よく分かったよ」と説明。だが、そんな声援に動じることなく、「普通にリラックスして通るよ」と付け加えた。

 とは言え、ファンの間だけでなく、FCバイエルンのメンバー内でもここ数ヶ月でミュラーの位置価値が高まっている。前半戦は色々な点において、プロになってからの彼のベストシーズンだった。例えば、前季だけで、昨季全体のゴール数を上回る公式戦21ゴールという数字を叩き出した。「もちろん、僕の個人的なパフォーマンスや数字について不満足なわけではない。そこを隠しはしないよ。だけど、基本的に僕の気持ちはチームの成功と繋がっている」と、あくまでチームの成果重視だと強調した。

「トーマスはトーマス」

 特に、昨夏バスティアン・シュヴァインシュタイガーがマンチェスター・ユナイテッドに移籍してから、ミュラーへの「関心がより高まった」。そのことには本人も気付いている。「もちろん、バスティが抜けた穴を埋める努力はしている。少なくとも似たような形で満たすことをね」とミュラー。ピッチ内外ともにより多くの責任を引き受けつつも、普通で、どっしりと構える―これらをミュラーほどよくできる選手は少ないだろう。しかも、彼独特の緩さや素直さを保ちながら。

 ミュラーは「僕の見解では、僕は変わっていない。この役割でもよくやっていると思う。僕だって自分の置かれた境遇に満足しなければならないし、かといって本心を隠す必要もない」と、現在の状況について語る。同選手が2009年にプロ契約を果たしたときから、ずっと傍で成長を見てきたアリエン・ロッベンは、「トーマスはトーマス。僕からすれば彼は今も昔も全く一緒。これが彼の力だ」と、ミュラーの長所を強調した。

契約延長と大きな目標

 ミュラーは、FCバイエルンとの契約をクリスマス前に2021年まで延長した。その理由については次のように語っている。「僕たちがお互いに支え合い、一緒に心地良さを感じているということが、クラブの考えでもあり、僕の考えでもあった。それに、FCバイエルンは、誰も去ることのない住所になっている。バイエルンは、ただの雇用主ではない。環境、インフラ、歴史、ここ数年のプレースタイルといった刺激は、全てのクラブや街が持ち合わせているわけではない」

 また、シーズン後半戦に「大きな目標」を掲げたミュラー。「いいシーズン後半にしたいし、今回もタイトル獲得を目指したい。そして、どのタイトルが制覇可能かを見る。もちろん、できることなら全てだ」とコメント。さらに、「チームの力になりたい。ゴールを取ればそれができるだろう」と、意気込みを述べた。